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似て非なるもの...の巻

さて、今回は先日少しだけ紹介したM教授の名著「戦略不全の論理」の中で印象に残った内容を下記に列挙します。私の疑問は「なぜ重工メーカーは利益率が低いのか?」

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・似て非なるもの:成功事例をひもとくと、顧客と接する市場の側では差別化になっていなくても、言うなれば舞台裏で差別化を成し遂げているような場合が多い。個々の市場では同じでも、全体としての事業の構えが微妙に異なるのである。この違いのために、もしも競合相手が模倣しようとすれば、総コストが高すぎて勝負にならない。だから競合相手がいても、宿敵にはならないのである。「異質化」とも呼ぶべき現象がここにある。

・異質化:「似て非なるもの」を作り出すことである。経営戦略の真の要諦は、ここにある。必ずしも物理的にモノを変える必要はない。むしろ物理的なモノは忘れて、その背後に控える全体の合理性や全体の合目的性を見直すことこそが成否の鍵を握る。これに成功すれば、隣接市場と間接的な競争に巻き込まれるだけの市場を新たに生み出すよりも、効果ははるかに大きくなる。

・差別化:「明らかに異なるもの」を作り出すことである。異なれば異なるほど、代替関係、そして競合関係が弱くなるので、良いこととされる。けれども、明らかに異なるものを作り出すことは非常に難しい。それでも差別化を奨励すると、色を変えただけ、または形を変えただけというモノがあふれかえることになるのである。差別化自体は望ましいことに違いないが、それを狙いすぎるとおかしなことになりかねない。

・「差別化」と「異質化」を峻別する意味は、ここにある。差別化は異質化以上の効果を生む可能性を確かに持っている。それを否定するつもりはない。ポイントは、どちらがより現実的かという点にある。戦略の要諦は異質化にあると考えたほうが、企業が能動的に動くスペースがはるかに広がるのである。

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異質化...藤本先生の「能力構築競争」の内容とほぼ同じですね。やはり、メーカーの競争優位の源泉は「もの造り力(この場合の“もの造り”とは開発から生産までの価値創造活動の総称)」にあるということでしょうか?

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リコヤンの独り言」カテゴリの記事

コメント

物の違いだけではなくて売り方やサポートの違いもあるのでは?

しん元ハンサムさん、コメントありがとうございます。久しぶりですね。
仰るとおり、異質化にはモノの作り方の他に「売り方やサポート」なども含まれていると思います。やはり、競争優位を築くためには、地道な努力が必要でしょう。

リコヤンさん、お久しぶりです。
件の名著は私も読みました。でも、昨今の製造業の利益率低下はこれまでの状況とは少し異なってきているようにも思え、M教授の最新の見解が知りたいところです。MBA折り返しとのことですが、製造業の利益率低下の原因究明とともに、今後の処方についても期待していますup

DCTさん、コメントありがとうございます。
製造業の利益率低下については、入学当初より理解は進んだものの、ゴールは果てしなく遠い、といった感じです。今後も本件に関してはブログに載せていきますので、気軽にコメントをいただければ幸いです。
また、毎日ブログ見ています!FE取得といい、GSECへの参加といい、非常に刺激になります。
今後とも宜しくお願い致します。

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