MBAおじさんのグローバル戦略⑥の巻
今日から3日間は社内研修の講師です!さてさて、下記は「グローバル戦略」の講義サマリーです。
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土曜3~6限:マーケティング応用研究⑤⑥⑦⑧
4.O社 専務執行役員 F本氏のグローバルM&A実例講演
1)M&Aの目的は、AwayのHome化である。収益性は関係ない。赤字でもよい。
2)Awayとは「日本でないこと(Place)」「国内の異業種(Product)」であること。
3)当初O社は中国市場に進出するとき、上位から底辺まで関係なく市場に乗り込んで失敗した。低価格帯の製品市場に乗り込んでも、中国市場は反応せず失敗する。TATA自動車のように、単純なマーケティングで進出しても失敗する。
4)日本人比率が高い低いが成功要因ではない。現地で、現地の人が現地の会社であると考えるかどうか。
5)Home化への必要条件はなにか?露出度×時間=ブランドイメージで測定できる。現地に馴染むHOME化と、徹底的に自国のやり方を持ち込むHOME化がある。日本人のやり方は、どちらかというと現地に馴染む方式であろう。
6)ローカルブランド化している会社もある。欧州企業、シュナイダーやSiemensは政府系に入り込むことがうまい。
7)O社の企業価値を、ローカルの人にわかる形で伝えなければいけない。そのとき、M&Aが大きな武器になる。
8)新興国での戦略は難しい。①競合関係が安定していないこと、②法制度が不安定、③人の意思(宗教も含む)そのものが不安定。また、日系企業で育った人材は欧米企業に引き抜かれやすいリスクもある。
9)Before M&Aは、銀行や弁護士など様々な人が関わり活発である。しかし、いつのまにかM&Aそのものが目的化してしまい、本来の目的がすりかわってしまう。
10)After M&Aは、関係者はすべて去り、本社からは業績を上げよと圧力がかかる。M&A後の企業で大事なのは、その企業のターゲットを示し、報告義務を明確にすること。
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いやあ、勉強になりました。MBAおじさんさん、ありがとうございました。
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